変形性膝関節症は軟骨の傷から始まります。軟骨は部屋の壁紙みたいなもので一部剥がれたり亀裂が入り始めると長い間に全体に及んでいきます。この軟骨の剥がれや亀裂は薬や運動療法では治りません。1990年にヒアルロン酸注射が登場しそれまでのステロイド注射から飛躍的に改善しましたが、ヒアルロン酸注射治療を継続的にしていても10～20年経つと効果が少なくなり人工関節になる方が多くなります。軽～中度では軟骨形成術が行われるケースもありました。しかし、PRP治療という画期的治療法ができた現在特殊な例を除き軟骨形成術はお薦めしません。高度になり人工関節が適応の症例の場合でも手術前にPRP治療などの再生医療を試みることをお薦めします。変形性膝関節症は今までの軽い保存治療から安全で強い再生治療を組み合わせる保存治療を積極的に行い、一生涯手術せずに長持ちする時代になりました。是非とも膝専門医にご相談下さい。

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